分娩による大量出血
子宮頸管が切れる “頸管裂傷” と
子宮収縮が弱く出血が止まりにくい “弛緩性出血” があります。
上から見ると
横から見ると


頸管裂傷(けいかんれっしょう)
赤ちゃんの通り道(産道)である子宮頸管が切れることを “頸管裂傷” といいます。
骨盤がゆがむと骨のでっぱりができてしまうことがあります。頸管がこのでっぱりと赤ちゃんの頭にはさまれて切れたとき、一緒に子宮動脈も切れて大出血を起こすと考えられます。
ゆるんだ骨盤
支えられた骨盤
子宮
恥骨子宮靭帯
基靭帯
仙骨子宮靭帯


弛緩性出血(しかんせいしゅっけつ)
出産後に子宮収縮が弱く出血が止まりにくくなることを “弛緩性出血” といいます。
お産が終わると子宮は元の大きさに戻るため収縮しようとしますが、骨盤がゆるんで広がっていると子宮を前後左右から支えているじん帯が引き伸ばされて子宮が収縮することができず、出血も止まりにくくなります。
骨盤を支えて閉めると、じん帯の伸びすぎが軽減され、収縮しやすくなるので出血の量も少なくなります。
下がった子宮
骨盤高位で上がった子宮
動脈
静脈


子宮が下がると
子宮につながる動脈や静脈は、上から垂れ下がっているため子宮が下がると静脈の内側(内腔)がつぶれた形となり、静脈血は心臓に戻れず、出血につながりやすくなります。
骨盤高位になって子宮を上げると静脈の内側はまるくなり、血液が心臓に戻りやすくなって出血が減少します。

分娩中から出産直後も骨盤ケア
出血を軽減するために、分娩中も「トコちゃんアンダーベルト RENEW」で骨盤を支えると、 お 産の痛みも軽く安産になりやすかったという報告が続いています。
お産時の骨盤ケア法 詳しくは、こちらをご覧ください。
- トコちゃんのマタニティ&ベビーケアハンドブック
- 第49回日本母性衛生学会総会・学術集会 イブニングセミナー「骨盤ケアで改善!」(2008.11.5) 齋藤 範子「骨盤ケアで減少 分娩時出血」
- 第26回 日本助産学会学術集会(2012.5.1-2)名古屋第一赤十字病院「分娩期における骨盤支持ベルト着用の効果」